北アルプス 燕山荘から表銀座コース登山縦走

紅葉の燕岳登山
北アルプス 燕岳からパノラマコース登山縦走
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燕山荘での別れと孤独 テント場トイレを経て

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 燕山荘にて、ロクスケさんから荷物受け渡しの儀を終え(ツチノコのテントや食料を中房から歩荷していた心優しいロクスケ氏)独りになった。心細さと期待を胸に、とりあえずテント場のトイレをお借りして出発!2020年9月現在、燕山荘内のトイレは宿泊者のみ利用可です。テント場のトイレは市が改修工事を予定しているとのこと。今も充分きれいにお掃除されています。ありがたいことです。↓信濃毎日新聞の記事

www.hokurikushinkansen-navi.jp › news › article

燕山荘 テント場
テント場の奥に男女別のトイレがある

蛙岩と大下りノ頭 晴れ間から槍

 4年前のお盆休み、ロクスケさんと共に来たこの道を今度は一人で歩きます。この気持ちの良い(楽な)縦走路、天気も回復してきて何か楽しくなってきた!ガスの切れ間から前方には槍ヶ岳も見えます。コロナ下の現在、燕山荘はテント場も完全予約制のため、予約不要の大天荘テント場の混雑状況が気がかり、早めに着きたいところではあります。燕山荘~大天荘のコースタイムは山と高原地図では3時間40分、ヤマケイオンラインでは2時間55分。結構違いますね。結果的には自分は3時間20分でした。どこまでも凡人を地で行く自分。

燕山荘からの大天井岳方面縦走路
ガスが晴れて槍が見えた

クサリ場と喜作レリーフ

 自分が単独で行く場合、難所が少なくかつ平日もある程度は人が多いコースを選ぶようにしています。中年に両足を踏み入れたマダムツチノコを狙う物好きを恐れているわけではありませんが、極端に人が少ないテント場の夜、オバケや獣の類に怯えてしまうのです。そんな自分が選んだ難所が少ないコースで唯一のクサリ場。4年前、結構怖かった記憶がありましたが、今回来てみると何のことはなく、平常心で通過できました。ほっとすると同時に、4年間それなりに経験を積んで、自分なりに成長したのかと素直に嬉しい。喜作さん、素敵な道をありがとう。ロクスケさんは「どのクサリ場?」という感想でしたが。

喜作レリーフ前のクサリ場
ブレているのは恐怖のせいではない

大天荘のテント場へ

 4年前は、喜作レリーフから西岳を経て槍ヶ岳という東鎌尾根方面へ進んだのですが、今回は常念岳方面へ進みます。今日のお宿、大天荘へはあと少し。途中で女性のソロの方とすれ違い少しお話をしました。昨日燕山荘に泊まって、今日は大天井岳までピストン、これから燕山荘に戻り帰路につくとのこと。そして自分、ついに大天荘に到着!テント場はまだ10張もないくらいで選び放題だ。受付を済ませてテントを張ります。テント場は少し低いところのほうが風の影響が少ない、というロクスケさんの言葉を胸に、西に少し低めの場所に決めました。結果を言えば、私の選択はわりと間違っていた。

大天荘テント場
14時前 数える程度しかテントはない

大天井岳山頂へお散歩

 強風にてこずりつつ何とかテントの設営を終え、コースタイム10分の山頂へ。雲は多いものの太陽も顔を出している。歩いてきた道、これから行くのか違うのかわかりませんが素敵な尾根たちが広がっています。ここまで無事に来られて良かった。ひとまず下りて暗くなる前に山荘前の蛇口から水を補給します。受付の窓の下あたり、外で給水してテーブルの上の瓶にお金を入れます。性善説が今も生きる大天荘の受付の方の物腰は柔らかく感じが良い。早朝や日暮れは蛇口が凍ることがあるので、給水は陽があるうちにしたほうがよいとのことでした。そのタイミングでラインもチェック、ロクスケさんは無事下山してサウナに行けたようです。

ロクスケは東沢から燕岳周遊ルートへ

良かった良かった。小屋の前辺りは電波が届く。

大天井岳から西岳方面?
西側の尾根 くわしくは言えない

そして強風世界へ

 わたしもかつてはハルキスト。それはさておき。給水を終えテント内で寝床のセットや着替えなどをすませて外を見ると、一面まっっしろのガスに覆われていました。寒い、、。仕方がないのであとは寝るまで引きこもりです。夕食はアルファ米に五目チャーハンの素をまぜまぜ、レトルトの肉団子を懐で温めたものをぶっかける。フリーズドライのスープに乾物(ねぎ、わかめ、高野豆腐)を足したものをいただきました。風は止む気配はなく、一晩中テントを揺らしていました。そして、あれだけ設営場所の選択肢があったのにもかかわらず、斜めなんだよなあぁ。斜めだと断熱のマットからずり落ちて地面からの冷気に熱を奪われるのです。確かにちょっと斜めなことに気づいてはいた。でも強風のなか設営だったから、風上にペグ打って固定しちゃったし、場所選びなおすのめんどくさかったんだよなあ。数時間前の自分を殴りたい。そう思いつつ防寒着の上にカッパの上下を着込み、ザックに足を突っ込んで寝袋から鼻と口だけを出し、目を閉じました。次回につづく。

ヤマテンの天気予報
燕山荘に掲示されていた 赤線部分に注目だ
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